
・鹿児島の有名な温泉地は?
・鹿児島の温泉地の泉質や湧出量は?
・鹿児島の温泉地の特徴は?
・実際に行ってみた印象は?
という方に向けて参考になるように、鹿児島在住歴5年の経験から県内の温泉地の泉質や特徴などをまとめて紹介します。今回は有名な大きな温泉地2つと、大きくはないですが有名な温泉地3つを個人的な印象とも合わせて紹介します。
鹿児島の温泉の特徴
鹿児島県は、火山の恵みを受けた多彩な泉質と濃厚な湯量を誇る温泉県です。
古くから湯治場として栄えた地域も多く、塩化物泉・炭酸水素塩泉・単純温泉・明礬泉など、体への効能も異なる個性豊かな温泉が各地に湧いています。
本記事では、鹿児島県内でも有名な5つの温泉地、指宿温泉(塩化物泉)・霧島温泉(硫黄泉)・紫尾温泉(単純硫黄泉)・妙見温泉(炭酸水素塩泉)・日当山温泉(単純温泉)について、それぞれの特徴・泉質・効能・歴史背景・おすすめ宿などを紹介します。
霧島温泉

場所、特徴
霧島温泉は霧島連山の南側に位置し、新湯、野々湯、関平、林田、硫黄谷、丸尾、栗川、湯之谷、殿湯の9つの温泉の総称であり、坂本龍馬が新婚旅行で訪れたとされております。
湧出量、泉質
一日約1400万リットルの湧出量を誇り、泉質は活火山の近くに位置するため硫黄泉が多いです。それ以外にも明礬(みょうばん)泉、塩類泉、鉄泉などが存在します。
周辺施設
その中でも硫黄谷温泉、丸尾温泉、殿湯温泉は霧島温泉の中心に位置し、霧島ホテル、霧島国際ホテル、霧島観光ホテルなど、大きなホテルが点在しております。
特に霧島ホテルの「硫黄谷庭園大浴場」はその名の通り圧巻の広さの庭園のような大浴場で様々な泉質の温泉を楽しめるためおすすめです。
ただし、日帰り入浴の場合、夕方には受付終了している施設が多いため、あらかじめ受付時間を確認しておくことが必要です。
アクセス方法
バスで行くこともできますが本数が少ないため車で行くことをおすすめします。
施設情報
個人的な印象
霧島温泉郷は鹿児島在住時代に20回以上訪れた場所です。鹿児島空港から車で約30分で行くことできます。山を登っていき中心部にたどり着くと、山奥に似つかわしくない大きな建物が急に現れ、湯気があちこちから湧き立っている景色が印象的です。中心部は旅館、ホテル以外にもお土産屋、足湯、有名な焼肉屋(わきもと)、コンビニなどが徒歩圏内にあり、コンパクトで観光がしやすいです。中心部以外は山奥にあちこち点在しており、車が必須です。全体的に少し古い建物が多いですが、泉質はどこも良く、昔ながらの温泉地として楽しめると思います。
指宿温泉

場所、特徴
指宿温泉は薩摩半島の南東側に位置し、「砂蒸し風呂」で有名な摺ヶ浜温泉、弥次ヶ湯温泉、二月田温泉などの温泉の総称です。
源泉数は約500ヶ所もあり日本で5位以内に入るほどです。
湧出量、泉質
一日あたりの総湧出量は約1200万リットル、泉質はナトリウムの塩化物泉が多いです。
周辺施設
砂蒸し風呂であれば「砂蒸し会館砂楽」が有名でおすすめですが、砂浜沿いの施設であれば体験できる場所が多くあります。
指宿に行った際にはぜひ温かい砂に埋もれる不思議な体験をしてみてはいかがでしょうか。
指宿温泉は砂蒸し風呂以外にも日帰り温泉であれば、開聞岳と海を眺めることができる絶景露天風呂がある「たまて箱温泉」。
宿泊であればプロが選ぶ日本のホテル・旅館100選の料理部門の1位を受賞している「いぶすき秀水館」や広大な敷地の中に温泉施設が5ヶ所もあり、江戸時代の社交場を再現した元禄風呂で有名な「指宿白水館」を目的に訪れることもおすすめします。
アクセス方法
鹿児島市からであれば本数は多くないですがJR指宿枕崎線の電車で行くこともできます。
長崎鼻やフラワーパークなどの観光地も訪れるのであれば車で行くことをおすすめします。
施設情報
個人的な印象
指宿温泉は鹿児島在住時代に5回以上訪れた場所です。九州最南端に近いため、鹿児島市内からでも結構遠く1時間以上かかります。旅館、ホテルは指宿市内に点在しているため移動は車が必要と思います。指宿は砂蒸し風呂も有名なので1回は体験したいところです。中心部から少し離れますが、池田湖、唐船峡のそうめん流し、フラワーパークかごしま、長崎鼻など周辺の観光地も充実しているので車で巡るのがおすすめです。全体的に昔ながらの温泉地+観光地という印象で、泉質はどこも良く、レジャースポットも割とあります。
紫尾温泉
場所、特徴
紫尾(しび)温泉は鹿児島県北部さつま町の山に囲まれたのどかな場所にある小さな温泉地です。
温泉が紫尾神社拝殿の下から湧き出ていることから「神の湯」とも呼ばれ、朝早くから地元の方でにぎわっております。
泉質
泉質はアルカリ性単純硫黄泉で、とろりとしたお湯は美肌の湯とされております。
周辺施設
名前の由来にもなった共同浴場「神ノ湯」はわずか200円で入ることのできる温泉で、非常にリーズナブルなのも魅力です。
アクセス方法
アクセスは車のみで、鹿児島市から車で約1時間半ほどかかります。
施設情報
個人的な印象
紫尾温泉は鹿児島市内から約1時間半とかなり遠い場所にあります。神の湯がある紫尾温泉の中心部は、小さな住宅地の中にあり、道も狭く大きな車だとかなり離合が大変です。周辺にコンビニなどは無く、最寄りのコンビニでも車で15分ほどかかります。地元の人たちで賑わう昔ながらの小さな温泉施設が好きな方にぴったりです。
日当山温泉
場所、特徴
日当山(ひなたやま)温泉は霧島市にあり、家族湯発祥の地といわれております。
西郷隆盛が好んでよく訪れた温泉地でもあり、坂本龍馬も新婚旅行で訪れたとされ、美肌の湯として知られます。
泉質
泉質はナトリウム炭酸水素塩泉です。
周辺施設
家族湯発祥の地とされるだけあって、非常に多くの家族湯が点在しております。
地元の人が通う昔ながらのリーズナブルでコンパクトな家族湯から、休憩室付きの広々とした湯船でゆったりと過ごせる近年オープンしたばかりの家族湯まで様々あります。
日当山温泉に行くならぜひ家族湯の利用をおすすめします。
アクセス方法
鹿児島空港からバスで約15分、鹿児島市からJR肥薩線(日当山駅)の電車で行くこともできます。
施設情報
個人的な印象
日当山温泉は鹿児島市内から約1時間、鹿児島空港から約15分と空港からのアクセスがかなり良好です。家族風呂発祥の地ということもありあちこちに家族湯の施設があります。昔ながらの家族湯と新しく建てられた(もしくはリニューアルされた)家族湯で二極化しており、昔ながらの家族湯は数百円台からと激安、新しい家族湯施設では2000円台以上と結構な差があります。周辺にコンビニやスーパーもあり、家族一緒でリーズナブルに温泉に入りたい方やカップルに特におすすめの温泉地です。
妙見温泉

場所、特徴
妙見(みょうけん)温泉は霧島市の日当山温泉と霧島温泉の間にある、天降川沿いの山に囲まれた閑静な温泉地です。
すべての宿、浴槽が源泉かけ流しです。
泉質
泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で、飲用することもできます。
周辺施設
妙見石原荘がおすすめで、料金は高めですが川のせせらぎを聞きながらゆったりとした贅沢な温泉を楽しむことができます。
日帰り入浴は受付時間が短いため注意が必要です。
アクセス方法
鹿児島空港からバスで約30分ですが、本数が少ないので車でいくことをおすすめします。
施設情報
個人的な印象
妙見温泉は日当山温泉から霧島連山方面に少し登ったところに位置し、鹿児島市内から約1時間、鹿児島空港から約20分と空港からのアクセスがかなり良好です。天降川沿いにいくつかの施設が建ち並び、山奥の秘湯感を漂わせる趣ある静かな温泉地です。高級旅館も比較的多く存在し、ご褒美に泊まる方も多いと思います。周辺には温泉施設以外ほとんどなく、コンビニやスーパーは麓の日当山温泉まで行く必要がありますが、そんなに街中との距離があるわけではないので車があり静かな温泉地に行きたい方におすすめの温泉地です。
- 霧島温泉郷は霧島市にある、霧島連山の南側に位置する9つの温泉の総称であり、活火山の近くに位置するため硫黄泉が多い
- 指宿温泉は指宿市にある「砂蒸し風呂」で有名な温泉地。泉質は塩化物泉が多い
- 紫尾温泉はさつま町にある山に囲まれた小さな温泉地。泉質はアルカリ性単純硫黄泉
- 日当山温泉は霧島市にある、家族湯発祥の地と言われる温泉地。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉
- 妙見温泉は霧島市にある、天降川沿いの山に囲まれた閑静な温泉地。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉
鹿児島県には広範囲に様々な特色のある温泉地があります。どの温泉地も古き良き風景が残っておりますが、電車やバスの本数が少ない地域が多いため車での移動をおすすめします。
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